ある日、男は思った。
「ここのセメント割れてるし水が溜まるのいややな」
「でも、業者に頼んだら高いし・・・」
「それなら自分でやって見るか?」
「しかしできるだろうか・・・」
なぜか我が家には削岩機がある。試しにセメントを割ってみた。思いのほか簡単に割れた。
男は思った。「これならいける!」
しかしこれが困難の始まりだった・・・
♪ 風の中のス~バル~ ♪
割ったセメントは軽トラック4杯分。削岩機を持つ手に豆ができ、気温5℃の中汗だくになった。
丸2日かかった。「やはり素人には無理か・・・」
しかしもう後には引けない。ホームセンターにセメントを買いに行った。少し多めにと15袋買った。
翌日の午後からセメントを張りだした。日没迄には終わる予定だった。
思いのほかセメントを練るのが辛い。取り敢えず2袋分作って流し込んでみた。
男は愕然とした。「全く足りない。一体全部で何袋要るのだろう?」
10袋使ったが、まだ4分の1も終わっていない。慌てて35袋買ってきた。
セメントをひたすら練って、馴らしていく。
先の見えない作業が続いた。
すっかり周りが暗くなっても、男は黙々と作業を続けた。
「やはりプロに頼むべきだったのか?」「生コンを注文すればよかったのか?」
などと自問自答を繰り返しながら男は頑張った。
作業開始から8時間が経過していた。腕はパンパンになり、腰は既に限界を超えていた。
男は遂にやりきったのだ。
セメント51袋。総作業日数4日間。
あっと言う間にやってしまうプロはやはり凄いと実感した。
本日はプロジェクトX風にお届けしました。
“♪地上の星♪”を思い浮かべながら読んで頂けると幸いです。
少しは使いやすくなったかな?
疲れたけどすっきりした~。